海外株式投資で気をつけるべき点

国内株式と比べ、その銘柄数が何倍も存在する海外株式投資は、資産運用を行う上で非常に魅力的な存在ですが、必ずしもメリットだけが存在する訳ではなくいくつか気をつけてほしい点があります。

第一に、大事な情報がすぐに入手できない虞がある点が挙げられます。アメリカ等の企業であれば、比較的早期に情報を入手できるかもしれませんが、新興国株式等であれば、自らが情報収集を積極的に行わない限り企業にマイナスな情報を得ることができず、気付けば投資金額に対して大幅な含み損を抱えることになってしまうリスクがあります。また、情報開示が日本語以外で行われる場合が殆どであるため、最低でも英語が読めない人には、海外株式投資は十分な情報を得られず失敗してしまう虞があります。

第二に、日本国内の税金以外に、現地での税金が課されることで、国内株式よりも多くの税負担が発生するというデメリットが挙げられます。現在の制度下ではNISAを用いれば国内の税金は非課税ですが、海外における課税とNISAは無関係であるため、現地での課税は免れません。そのため、源泉徴収前の配当利回りが同じである場合には、国内株式の方が利回りがよくなってしまいます。そのため、同じだけのリターンを得るためには、海外株式投資においては国内株式よりもより積極的にリスクをとる必要があります。